2024年4月、常州匯亜機房設備有限公司の総経理・顧旭翔氏は、常州市文化交流協会一行とともに編成された「常州・日本製造業企業視察団」のメンバーとして招聘を受け、日本兵庫県姫路市を訪問。自動車部品の加工製造分野におけるベンチマーク企業である**福伸電機株式会社(Team FUKUSHIN)**を深く訪ね、数日間にわたる研修・交流活動を行った。
今回の視察は「日本製造業のリーン経営に学び、企業の中核競争力を高める」をテーマに掲げ、現場視察、座談会、生産ライン見学などを通じて、日本の中堅製造業が製品開発、生産管理、品質体制、企業文化構築において築き上げてきた成功事例を総合的に把握し、匯亜OAフロアの高品質発展に向けて新たな発想と手法を導入することを目的とした。

一、Team FUKUSHINを訪ねて – 60年にわたる匠の継承
福伸電機株式会社は1957年に創業、本社は日本兵庫県神崎郡福崎町に所在する。従業員数は約768名、2025年度の売上高は327億円に達する。事業領域は自動車部品、航空部品、住宅設備、産業設備、医療機器、水産養殖機器など多岐にわたり、主要顧客には三菱電機、川崎重工、ヤマハなど名だたる企業が名を連ねる。
福伸電機は ISO 9001、ISO 14001、IATF 16949、JIS Q9100、Nadcap など、数多くの国際認証を取得しており、精密プレス加工、塑性加工、金属接合、表面処理、金型設計・製造などのコア工程において、高い技術力を蓄積している。同社が掲げる「Team FUKUSHIN」の企業文化は、全員協働・顧客第一・継続改善という経営理念を強調しており、日本中堅製造業の経営モデルとして高く評価されている。
二、福伸電機視察の行程と内容
1. 企業文化展示ホールの見学
視察団はまず、福伸電機本社の展示ホールを訪れ、「福伸電機60年の歩み」と題された企業史の展示を見学した。展示ホールでは、創業初期から現在に至る発展の歩みや、自社開発の電動シニアカー「SUPER POLCAR SPX-1」、水産自動給餌機PFXシリーズなどの自社ブランド製品について間近で説明を受けた。OEM受託加工から自社ブランド開発へと進化していった同社の製品戦略は、匯亜の製品ライン拡張に有益な示唆を与えるものであった。

2. 西脇工場の現地視察
続いて視察団は福伸電機・西脇工場へ移動し、生産現場の最前線を直接視察した。西脇工場は福伸電機の重要な生産拠点の一つであり、自動車部品および産業設備の精密加工製造を主に担っている。
工場現場で視察団が重点的に観察した経営手法は以下の通りである。
リーン生産方式(Lean Production): 工場では徹底した5S管理(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を推進。生産ラインのレイアウトはコンパクトかつ合理的で、物流は秩序立っており、仕掛在庫は低水準に抑えられていた。「あらゆるムダを排除する」というリーンの思想が随所に体現されていた。
見える化管理: 工場内ではカンバンシステム、アンドン(異常表示灯)、標準作業手順書などの見える化ツールが広く活用されており、生産状況の透明化と問題の即時露呈が確保されていた。
設備の自動化とポカヨケ: 重要工程には自動検査装置やポカヨケ(誤り防止装置)が配備されており、ヒューマンエラーの発生率を効果的に低減し、製品品質の一貫性を担保している。
改善(Kaizen)の仕組み: 福伸電機は従業員提案制度と改善活動の体系を整備しており、現場の従業員が自発的に問題を発見し、改善提案を行うことを奨励している。これにより「全員参加・継続最適化」という好循環が形成されていた。
3. 経営層との座談会・技術交流
工場視察の後、視察団は福伸電機の経営チームと深い座談・交流を行った。福伸電機側からは専門プレゼンテーションを通じて、品質マネジメントシステムの運用メカニズム、サプライチェーン協働管理モデル、そして「Team FUKUSHIN」企業文化の具体的な実践方法について、詳しい紹介がなされた。

双方は、製造業がいかにして品質を担保しつつ生産性を向上させるか、また人を軸とする経営体制をいかに構築するか、といった論点について突っ込んだ議論を交わした。福伸電機が強調する「顧客第一・品質優先」の理念は、匯亜が長年堅持する「品質第一・顧客本位」という経営理念と高度に共通しており、双方の経営思想に共鳴を見出す機会となった。
4. 桜の樹の下での記念撮影 – 日中製造業交流の友情の証
視察期間はちょうど日本の桜が満開の季節にあたり、視察団は姫路市の桜並木のもとで貴重な記念撮影を行った。一面に舞い散るピンクの桜の花びらに包まれた光景の中には、互いに学び合い、共に発展を志す日中両国の製造業の同志たちの真摯な友情が刻まれた。

三、匯亜の経営力向上にとっての示唆
今回の日本視察は、匯亜OAフロアの企業経営アップグレードに対し、多面的な参考価値をもたらした。
1. リーン生産方式(Lean Production)
福伸電機はリーン生産の理念を生産ラインの隅々まで浸透させ、継続改善(Kaizen)、標準作業、見える化管理を通じて、生産のムダを最小化し、工程のリズムを最適化している。視察団は現場で、資材搬送、作業ステーションの配置、工具のレイアウトに至るまで、すべてが科学的に計画されており、従業員の動きが効率的かつ秩序立っていることを観察した。
匯亜への示唆: 匯亜OAフロアは、データセンター用帯電防止フロアの研究開発・製造を専門とする企業として、福伸電機のリーン経営モデルを参考に、工場レイアウトをさらに最適化し、作業手順を標準化することができる。スチール製オールスチールフリーアクセスフロア、OAネットワークフロア、アルミ合金フロアなどの製造工程に Kaizen 文化を導入することで、製造効率全体の向上が期待される。
2. 厳格な品質マネジメント体制
福伸電機は、3D測定機、画像検査機などの高精度検査設備を導入し、認定検査員によって各ロット製品が厳格に検査されている。福伸電機の福崎工場は、IATF 16949(自動車)、JIS Q9100(航空)、Nadcap(特殊工程)の三大厳格認証を同時に取得しており、品質管理水準は世界最高レベルに達している。
匯亜への示唆: OAフロアはコンピュータルームの重要インフラであり、その耐荷重性、防火等級、帯電防止性能は、下流のデータセンター、金融コンピュータルーム、通信コンピュータルームの稼働安全に直結する。匯亜は福伸電機の「全工程・全員参加・全要素」という品質管理思想を参考に、原材料受入から生産工程、完成品出荷に至る三段階検査体系をさらに整備し、均布荷重、集中荷重、防火などの指標における安定性を継続的に強化していく。匯亜OAフロアは現在、ISO 9001、ISO 14001、ISO 45001、JIS A 1450(日本)、KS F 4760(韓国)など、複数のマネジメントシステム認証を取得済みである。今後、データセンターフロア(OAネットワークフロア)やクリーンルームフロアなどのハイエンド応用領域においては、福伸の「複数体系の重ね合わせ」というアプローチを参考に、より細分化された国内外の業界レベル検査基準の導入を進める。
3. 自動化とスマート製造の深化融合
福伸電機は自動化設備とスマート製造技術を大量に導入し、塑性加工、精密プレス、溶接、レーザー加工などのコア工程で高度な自動化を実現。これによりヒューマンエラーを大幅に削減し、製品の均質性を向上させている。
匯亜への示唆: 匯亜はスマート化改革のペースを加速させ、フロアのプレス成形、グラウト発泡、表面処理などの重要工程に自動化生産ラインとデジタル管理システムを展開し、生産データのリアルタイム収集とトレーサビリティ管理を実現していく。
4. OEMから自主ブランドへ – 製品イノベーションの道筋
福伸電機はOEMから出発し、三菱電機、川崎重工、ヤマハ、トヨタ系列などの大手顧客に応えてきたが、SUPER POLCARシニアカーやPFX水産給餌機において発揮された自主開発力は、明快な進化のロードマップを示している。すなわち、**「OEMで工法ノウハウを蓄積 → 技術を新領域へ展開 → 自主ブランドの形成 → 主力事業への還流」**という流れである。
匯亜への示唆: 匯亜OAフロアは、OAネットワークフロア、オールスチール帯電防止フロア、セラミック帯電防止フロア、アルミ合金フリーアクセスフロアなどのカテゴリーで長年研鑽を積み、金属プレス、表面処理、構造設計の豊富な経験を有している。これらの工法資産は、家庭用二段ベッドシステム、高齢者対応空間の床面ソリューション、スマートデータセンター統合床面システムなど、新興のニッチ市場へと展開可能であり、福伸の「OEM → 自主ブランド」の進化ロジックを再現できる。
5.「人本位」と「Team FUKUSHIN」のチーム文化
福伸電機は「相互扶助、相互激励、共に成長する」という Team FUKUSHIN の精神を掲げ、従業員教育とキャリア開発を重視し、全社員を協働共創の一体と位置付けている。座談会では、福伸電機経営陣と現場従業員との対等なコミュニケーションの雰囲気が、視察団に深い印象を残した。
匯亜への示唆: 匯亜OAフロアは「家族経営型企業」から「チーム化・プロフェッショナル化された組織」へと進化する重要な段階にある。Team FUKUSHIN の実践は次のような示唆を与える──ブランドとは対外的な製品イメージにとどまらず、対内的な組織契約でもある。匯亜は今後の企業文化構築において、「匯亜チーム(Team Huiya)」の共創共有理念をさらに強化していく必要がある。企業の競争力は、突き詰めれば人の競争力に他ならない。匯亜は人材育成メカニズムをさらに整備し、技能研修、ジョブローテーション、技術コンテストなどを通じて「チーム協働・共同成長」の企業風土を醸成し、従業員のイノベーション活力と当事者意識を引き出していく。
6. グローバル視野とローカライズ運営
福伸電機は2013年、中国江蘇省蘇州に福伸電機(蘇州)有限公司を設立し、台湾、深圳などにも関連事業を展開、「日本を起点に、アジアへ広がり、世界へ貢献する」発展構造を築いている。
匯亜への示唆: 中国コンピュータルーム床材業界の専門メーカーとして、匯亜は国際視野をさらに広げ、国内市場の深耕と並行して、製品輸出と海外チャネル構築を加速し、「Made by Huiya」をより広い国際舞台へと押し上げていく必要がある。巧得(Qiode)輸出入貿易公司の設立は、匯亜が「重資産生産製造」モデルから「生産+貿易の二輪駆動」モデルへと跳躍する重要な転換点であり、匯亜のフリーアクセスフロアグローバル輸出に向けた確かな一歩を意味する。
今回の日本・福伸電機視察は、匯亜OAフロアが掲げる「先進企業をベンチマークとし、継続的に精進する」経営力向上戦略の重要な実践であった。日本製造業が数十年にわたって蓄積してきた経営の真髄を現場で目の当たりにすることで、視察団メンバーはリーン経営、品質管理、企業文化構築の各面において豊富な一次経験と示唆を得ることができた。
匯亜OAフロアは、本視察を契機として、自社の実情を踏まえつつ、計画的かつ段階的に経営改善を推進していく。生産管理面ではリーン理念の落とし込みを深化させ、品質管理面ではプロセスコントロール体系を整備し、組織づくりの面では前向きな改善文化を育成し、企業の総合競争力を継続的に高め、より高品質なフリーアクセスフロア製品とサービスを顧客に提供していく所存である。
匯亜は確信する──堅実な経営基盤と継続的なイノベーション精神こそが、企業発展の根本的な原動力である。今後も匯亜は学びの姿勢を保ち続け、国内外の先進製造企業の経営実践に積極的にベンチマークし、自社の経営力と製品品質の向上を絶えず推進し、中国フリーアクセスフロア業界の高品質発展に貢献していく。
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