2026年3月上旬、匯亜(HUYA)の総経理はチームとともに日本・東京へ赴き、1週間にわたる深度のビジネス視察を開始しました。今回の訪日行程は、二重床(架空床)業界の発展史研究、日本の建築技術の変遷、ならびにサプライチェーンの深化など、複数のテーマを軸に展開しました。3月3日、チームは雨のなか、東京都北区赤羽台にある「URまちとくらしのミュージアム」(UR都市とくらしのミュージアム)を訪問。事前予約制・定員制の専用ガイドツアーにより、1920年代以降の都市整備と住生活様式の変遷を、体系的に学びました。

▲ 見学当日は雨でしたが、メンバーの熱意は少しも衰えませんでした。ミュージアム入口のサイン前で記念撮影。背後にはミュージアムの主建物と、UR赤羽台団地の住宅群が広がっています。

考えを携えて出発:本視察の深層目的

第二次世界大戦の敗戦国であった日本は、わずか数十年で、衣食住にも苦労する状況から、米国に次ぐ経済大国へと躍進しました。いったい何が、今日の日本を形づくったのか。
引率責任者は1989年から2014年までの間、日本で10年以上生活・勤務し、長年の実体験と観察を通じて、この問いへの答えを次第に見出しました -「企業とは人であり、国家とは民族である」。企業とは突き詰めれば人の集団であり、卓越した企業とは、一定のルールに従って行動する人々の集団です。ルールと細部への徹底したこだわりこそが、日本企業の強い競争力を支え、戦後の経済成長を生み出したのです。

今回の訪日は1週間という短い期間ながら、内容の濃い視察を数多く組み込みました。しかし引率責任者がより期待したのは、参加者一人ひとりが、日本で目にしたこと・出会ったことの「細部」を丁寧に観察し、これまで経験したことのない事象に向き合い、そして「なぜか?」を真剣に考えることです。
考えを携えて出発し、体験したあらゆる細部を見逃さず、視野を広げ、中国国内では得がたい情報をできる限り収集する,それが今回の視察の中核目的でした。

雨の中の出発:赤羽駅から博物館へ

3月3日午前、東京の空はどんよりと曇り、細雨がしとしとと降っていた。チームはJR赤羽駅で下車し、徒歩で博物館へ向かった。天候は芳しくなかったものの、ホーム上の整然とした案内表示システム――センチ単位で正確な乗車位置の表示、整然と敷設された点字ブロック、明瞭な安全警示ライン――が、すでにチームメンバーに日本社会における細部管理への極致の追求を感じさせていた。この「一つ一つの細部をきちんとやり遂げる」という姿勢こそ、責任者がメンバーに今回の旅で心から体感してほしいと願う核心であった。

URまちとくらしのミュージアムについて

「URまちとくらしのミュージアム」は、UR都市機構(独立行政法人都市再生機構)が設立・運営する施設で、東京都北区赤羽台に位置し、JR赤羽駅北口から徒歩約8分でアクセスできる。「まちとくらしのデザイン」をコアテーマとする大型体験型博物館であり、一般に無料で公開されているが、日時指定予約制を採用している。

UR都市機構の歴史は、1923年の関東大震災後に設立された同潤会にまで遡ることができる。同潤会は日本初の集合住宅建設を専門とする公共機関であり、震災後に大量の鉄筋コンクリート造の近代的アパートメントを建設し、日本における公共住宅の先駆けとなった。その後、住宅営団(1941年)、日本住宅公団(1955年)などの機関を経て継承・発展し、最終的に今日のUR都市機構へと至った。博物館はまさにこの厚い歴史の蓄積を基盤として、豊富な展示内容を通じて、来館者に日本の公共住宅と都市建設の過去・現在・未来を体験的に一望させるものである。

汇亚チームは2026年1月1日の時点でWebketオンラインチケットシステムを通じて8名分の見学予約を完了し、3月3日午前10時の回の定員制ガイドツアーの参加資格を取得していた。通常の自由見学とは異なり、定員制ガイドツアーでは博物館の専門ガイドが全行程にわたって同行し、展示内容について体系的かつ深い解説を行う。

起点:1927年 同潤会代官山アパート – 日本の床システムの「原型」

館内でチームの強い関心を最初に引いたのは、1927年の同潤会代官山アパートメントの構法カットモデルであった。

▲ 1927年同潤会代官山アパートメントの構法カットモデル。上から順に、畳/フローリング表面層、パーティクルボード・ファイバーボード下地層、木根太フレーム構造、そして底部のコンクリート基礎という積層構造が明瞭に示されている。この約100年前の実物断面は、まさに日本の建築床システムの「原型」と呼ぶにふさわしい。

上げ層、中間にパーティクルボードやファイバーボードなどの下地材、その下に無垢材の根太を支持フレームとし、最下部は鉄筋コンクリートスラブの基礎である。各層の材料選定と組み合わせのすべてに、当時の建築家たちによる遮音・断熱・荷重・耐久性の間の緻密なバランス設計が反映されていた。

架空フロア分野を長年深耕してきた汇亚チームにとって、この展示品は格別の意味を持つ――それが示しているのは、まさに現代の架空フロアシステムの「原型」であった。1927年の同潤会アパートにおける木根太支持の伝統的な床構造から、その後の公団住宅で段階的に導入された標準化された床システムへ、そして現代建築で広く採用されているOA架空フロア(OAフロア)技術へと、日本の建築床システムは約100年の進化の道のりを歩んできたのである。

昭和期の公団団地:床システム進化の「生きた標本」

ミュージアムの住空間復元展示エリアでは、メンバーはまるで時間を遡り、1950年代の公団団地住民の生活空間へ踏み込んだかのような体験を得ました。これらの復元は昭和期の生活の原風景を示すだけでなく、床業界の視点からも、床システム進化の明確な系譜を提供していました。

▲ 初期の公団団地住宅・台所の復元。足元のすのこは、当時の湿潤エリア(台所)における標準的な床処理でした。

初期の団地の台所では、すのこを一定の間隔で配置し、排水・通風を確保して、湿ったコンクリート床に直接立たないよう工夫していました。これは最も素朴な形での「架空(床下に空間をつくる)」思想とも言えます。DK(Dining Kitchen)空間に入ると、床は木質フローリングへとグレードアップします。DKという概念自体、日本住宅設計史の画期となりました。1951年の「51C型」では、食事機能を従来の和室から独立させ、日本人の住習慣を大きく変えました。今日、日本の不動産で一般的な「2DK」「3LDK」といった表記体系も、ここに端を発します。
また、和室の畳は日本を代表する伝統的床材であり、モジュール化された寸法が、そのまま部屋の空間設計を規定します。

すのこ、木質フローリング、畳——時代や用途に応じて床処理を変える「適材適所」の発想は、現代住宅で使用シーンに合わせて床システムを選定する考え方へと連なっています。

復元展示では、日本の住文化を象徴する空間ディテールにも多く気づきがありました。和室の押入れは小規模住宅で「一室多用」を実現する要の収納であり、床の間は面積が極めて限られていてもなお残され、書画を掛けることで精神性を守ります。障子は外光をやわらげて室内へ導き、控えめで温かな空気感を生み出します。どれも共通して示しているのは、空間が逼迫していた時代ですら、生活の質への追求を日本人が手放さなかったという事実です。

畳が示す「時間の断面」

蔺草の表層が高頻度の踏圧エリアにおいて加速的に摩耗する様子は、伝統的な床材の経年劣化の法則と耐久性の限界を直感的に示していた – これらはまさに現代の床システム設計において考慮しなければならない核心的な課題である。伝統的な畳の天然繊維から、今日の高性能複合フロア材の工学的設計へ至るまでの道のりは、まさにこのような「時間の検証」に対する繰り返しの研究と改善の成果である。

Star House:日本住宅公団の象徴的存在

▲ 博物館に保存されたStar House(スターハウス)の玄関ドア実景。淡黄色のモルタル外壁、深緑色の木製玄関ドア、コンクリートの庇と階段が、1950~60年代の日本の公団住宅の原風景を忠実に再現している。

Star House(星形住宅)は、日本住宅公団が1950~60年代に建設した特徴的な住棟形式で、Y字型(三翼放射状)の平面からその名が付きました。三翼構造により各住戸は二方向以上に窓を確保でき、採光・通風が大きく改善され、同時に隣戸との視線干渉も抑えられます。その造形の背後には、住み心地への熟慮があります。
先に見学した室内復元(かまど・台所、DK、和室の畳、障子越しのやわらかな光)は、まさにStar Houseの住民が日々暮らした実景でもあります。外観と内側、構造と生活がここで美しく交わっています。

Star Houseを保存するという行為自体が、一つの姿勢を示しています。建築とは鉄筋コンクリートの集合にとどまらず、ある時代の生活様式を担う物質的な媒体なのだ、というメッセージです。

進化:木下地(根太)から現代床システムへ

この現代展示エリアの内容を、これまで見学したすべての初期展示品と対照してみると、その変化には衝撃を受ける。1927年の同潤会アパートにおける重厚な木根太フレームと粗いファイバーボード下地から、1950年代の公団団地のすのこと畳へ、さらにDK空間の木質フローリングへ、そして最終的に眼前の表面が平滑で光沢があり、精密に施工された現代の複合フロアシステムへ – 日本の住宅床システムは、「基本機能の充足」から「総合的な品質の追求」へと至る進化の道を歩んできたのである。

これは材料科学と製造技術の進歩にとどまらず、建築理念の根本的な転換でもある。チームメンバーはこの約100年にわたる技術進化について深い議論を交わした。初期の木根太構造における遮音性の限界から、現代の架空フロアが架空層設計によって配管分離と優れた遮音性能を実現する技術的飛躍へ。単一の天然素材から高性能複合材料体系への転換へ。手作業の施工から工業化・標準化された施工への進化へ – 一つ一つの技術革新の背後には、幾世代もの建築エンジニアの知恵が凝縮されている。これはまさに汇亚が架空フロア分野を長年深耕し続ける核心的な価値でもある – 百年にわたって蓄積された技術の知恵を、一つ一つの製品に注ぎ込むことである。

震災と再生:建築安全という究極の試練

ガイドツアーの中で、全チームメンバーが長い時間足を止めた衝撃的な展示エリアがあった――東日本大震災の被災と復興の記録である。展示パネルには衝撃的な事実が記録されていた。津波が冷凍工場を丸ごと押し流し、団地住棟の4階バルコニーの位置に激突したのだ。当時、約50名の住民がその建物の屋上に避難していた。陸前高田市の特集コーナーでは、一つの街が壊滅から再生へと向かう全過程が時系列で描かれていた――市内の約7割の建築物が津波に呑み込まれ、展示パネルの写真は瓦礫の山から、一歩一歩、真新しい復興住宅が建ち上がるまでの歩みを示していた。7万本の海岸松の中で唯一生き残った「奇跡の一本松」は、日本の3・11復興精神の象徴となった。

この展示エリアは汇亚チームに深い思索をもたらした。建築とは、美観と快適さだけの問題ではなく、安全と生命に関わるものである。地震が頻発する国である日本の建築業界が耐震性能を極限まで追求する姿勢、そして災害のたびに経験を総括し、基準を引き上げ、技術を改善し続けるレジリエンスは、すべての建築業界関係者が深く考えるべきものである。床システムの製造メーカーとして、汇亚もまた製品の安全と品質に対する重大な責任を担っている – 防火性能から耐荷重強度、材料の環境配慮から耐震適応性まで、一つ一つの技術指標の背後には、使用者の安全と信頼がかかっている。

細部にこそ本質:匯亜への示唆

今回の見学は、単なるミュージアム訪問ではなく、日本の建築産業が発展してきた論理を深く理解する重要な学びでした。1927年から現在へ伸びる物語の中で、いくつかのキーワードが一貫して貫かれていました。

  • 標準化は規模化の礎:公団団地の住戸設計に始まり、畳のモジュールが部屋寸法を規定し、DK概念が空間構成を統一し、材料選定と施工は標準化の枠組みの中で継続的に最適化されてきました。これは匯亜が製品体系を推進する上でも、常に堅持すべき方向性です。
  • 細部管理が製品の上限を決める:限られた面積でも床の間に精神空間を残し、障子に光の詩情を宿す – 居住者への配慮は見えにくい隅々に宿ります。URミュージアムの各断面模型も、納まりや材料選定の精緻さを明確に示していました。本当の競争力は、顧客の目に見えない構造ディテールに隠れています。
  • 課題起点の継続的改善:1927年の木下地構造から現代床システムまで、技術の反復は常に現実課題の解決を軸に進みました。畳の「時間の断面」はその最良の証拠です。震災後の反省と基準更新、建物ライフサイクル全体の品質管理,日本の建築産業は改善の連鎖で前進してきました。

これらは、引率責任者がメンバーに体得してほしい核心でもあります。優れた企業とは、一定のルールに従って行動する人々の集団です。そしてその「ルール」は、空から生まれるのではなく、細部の極限観察から生まれ、問題への執拗な問いかけで鍛えられ、世代を超えた「なぜ?」の思考の中に沈殿していくのです。

赤羽駅ホームにあったセンチメートル単位の停車位置表示のように、一見取るに足らない細部の背後には、「あらゆることを確実にやり切る」という社会全体の体系的コミットメントがあります。

URまちとくらしのミュージアム見学は、匯亜チームの2026年東京視察において、極めて印象深いハイライトとなりました。1927年の同潤会代官山アパートの木下地床構造から、Star Houseに残る昭和の暮らし、そして現代展示の平滑で精密な複合床システムへ。イ草が擦り切れて稲わら芯が覗く古い畳から、震災の瓦礫の上に立ち上がる復興住宅へ。技術は進み、材料は革新されても、品質と安全への追求は変わらず、より良い暮らしへの希求は止まりません。

匯亜は今後も、業界深耕とグローバル視野の発展戦略を堅持し、開かれた姿勢で国際的な先進経験に学び、見聞と思考を自社の製品研究開発とサービス革新へ落とし込み、顧客価値の継続的な向上に努めてまいります。

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